オーケストラものに重点をおいた音楽への非正統派なご案内
Alan Hovhanessアラン・ホヴァネス |
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(輸)Crystal Records CD810 指揮:デヴィッド・エイモス/フィルハーモニア管弦楽団 アラン・ホヴァネスは、20世紀の作曲家で最も多くの交響曲を作曲したことで知られているが、作風が通俗的であるために「芸術的評価は別として」といつも枕詞付きで紹介されてしまうところがちょっと可哀そう。インドの神などを題材としたいかにもオリエンタルな旋律と、メディテーション的な響きがキワモノと思われても仕方ないのかもしれないが、それはそれでファンは多いのだ。 この曲は1970年にアンドレ・コステラネッツとニューヨーク・フィルハーモニー管弦楽団によって委嘱されたもので同年に初演されている。 タイトルは聖書から採ったとしか思えないが、「聖書でなんでアジア?」なんてツッコミはこの際おいとくとして、日本語訳の前半のところはNHKラジオで紹介された時のタイトルの方が気に入っていたのであえてそちらで表記してみた。ただし、当初の録音では確かに大西洋のザトウ・クジラのみだったらしいが、現在の録音では太平洋のザトウ・クジラ、ホッキョク・クジラ、シャチも加えられているとのことである。クジラの鳴き声は肉声の録音のみでなく、管楽器や弦楽器のグリッサンドによって模倣もされる。疲れた時のヒーリング・ミュージックにいかが? 余談だが、かつてカール・セーガンによる科学番組「コスモス」でホヴァネスの交響曲19番「ビシュヌ」が使われ、サントラにも部分的に収録された(選曲も凝った番組だった。輸入盤でDVDも出ている)。これと同じ演奏がCrystal Recordsから出ていて全曲が聴ける。 |
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