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交響曲第3番 Op36 『海』(管弦楽、ソプラノ、テノール、混声合唱のための)

Kurt Atterberg

カレルヴォ・トゥーッカネン

(輸) FINLANDIA WPCS-5934 / (株)ワーナーミュージック・ジャパン

指揮:アリ・ラシライネン/ユヴァスキュラ交響楽団
S:トゥーラ=マルヤ・トゥオメラ、T:トム・ニューマン
ムジカ合唱団、ユヴァスキュラ・スタジオ合唱団

交響曲としては普通の4楽章だが、構成は少し変わっている。約半時間の演奏時間のうち、ほぼ半分を第1楽章が占め、比重的に第1楽章が前半部、第3、4楽章が後半部として配分されていて、間に間奏曲として短い第2楽章が置かれている。前半は、作曲者自身の作による詩をテキストとしてソプラノ、テノール、合唱を伴い、ヴォーン=ウィリアムスの「海の交響曲」を思わせるカンタータ風のスタイルになっているが、後半はやはり独唱と合唱を伴うものの、テキストのないヴォカリーズとなっている。

音楽は、快晴の陽光射す清々しい海を思わせる海への賛歌で始まる。時折挿入される木管楽器の音形は、海鳥の鳴き声だろうか。全般に清涼感溢れる情感を湛えた交響曲だ。

人類の営みを超然と眺めながら、はるか昔から変わらず存在し続ける海。この海は、大いなる自然への憧憬と畏怖の対象としての海だろうか。

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