リスト(北欧人と海)へ
音楽の羅針盤 トップページへ

交響曲第4番 ハ短調 Op39 『海辺の岩礁から』

Hugo Alfven

ヒューゴー・アルヴェーン

1)(輸) Bluebell ABCD 001

指揮:スティグ・ヴェステルベリ
/ストックホルム・フィルハーモニー管弦楽団
ソプラノ:エリザベト・セーデルストレーム
テノール:イェスタ・ヴィンベリ

2)BIS KICC-2063 / キングレコード(株)

指揮:ネーメ・ヤルヴィ
/ストックホルム・フィルハーモニー管弦楽団
ソプラノ:クリスティナ・ヘグマン
テノール:クレス=ホーカン・アーンショー

3)(輸) Phono Suecia PSCD109

指揮:ヒューゴー・アルヴェーン/演奏協会交響楽団
ソプラノ:ビルギット・ニルソン
テノール:エイナル・アンデション

スウェーデン狂詩曲第1番「夏至の徹夜祭」のみが良く知られているアルヴェーンの大変美しい交響曲。ハープ2台とピアノ、チェレスタを加えた編成に、北欧のラヴェルと称される色彩的なオーケストレーションを駆使し、寄せては返す波を巧みに表現した管弦楽に乗せてソプラノとテノールによるヴォカリーズが高らかに男女の愛を謳い上げる。この海は、やがて結末に訪れる悲劇をイタリア・オペラの如く演出する舞台としての海なのだ、...という解釈はベタ過ぎるだろうか。

作風としては「夏至の徹夜祭」の後半に近く、この曲やモルダウ、チャイコフスキーのバレエ曲などがお好きな方にはお薦め。今日、名曲として知られていても少しもおかしくない曲だと思うが、スウェーデン国内で発表された当初はヴォカリーズがあからさまな表現であるとして「シンフォニア・エロチカ」などと揶揄された。作曲者は14歳の娘に献呈した作品であることからこれに反論したようだが、いずれにしても今日の我々にはちょっと想像し難いことだ。

お気に入りはBluebell盤だが、VOXレコードからLPで出ていた当時は、単一楽章ゆえに途中のゲネラルパウゼ(総休止)で盤面をひっくり返さなければならなかった。CD時代になって本来の形で続けて聴けるようになり、また、録音の種類も増えた。上記のほかにNAXOSからも出ている。

同時期に構想された姉妹的な作品に、交響詩「岩礁の伝説」Op20(Legend of the Skerries, Op.20)があり、BIS盤には併録されている。

リスト(北欧人と海)へ
音楽の羅針盤 トップページへ

リンクはご自由にどうぞ。

Copyright (C)Since 2008 Amasawa